『うたごえはミルフィーユ』第9話 感想・考察

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第9話「うたごえはミルフィーユ」

ウルルの家に来たウタとクマちゃん

ウルル「家こんな凄いのに、私こんなだからさぁ」

ウタのネガティブ発言からスタートしたと思ったら、ウルルも何だかネガティブ?!

どうやら、成功している家族の中で自分だけ目に見えた成功がないことがコンプレックスのようだ。

ウルル「だから、おむすびみたいにストイックで、夢に真っ直ぐみたいなタイプに突っかかっちゃうのかな〜。劣等感っつーの?」

この発言からウルルの成長を感じられた。

登校日ライブの日では、自分からの視点しか見えていなかった。
しかし、自分の演奏動画を見てからは、自分が間違っていたことに気がつき、尚且つ自分を客観視することができている様に思える。

だからこそ、自分の怒りの原因を劣等感という言葉で言語化できている

つまりウルルが一歩、大人に近づいた様に感じた。

ウルル「自分のこと知られるのが苦手…」

ウルルがいつも元気いっぱいで、様々なことに興味を持っているのは、弱い自分を隠すためだった。

ウルルポジティブは、ネガティブからきたものだった。だからこそクマちゃんとも、仲良くなれたのかもしれない。

ウルル「こういう、泥臭いかっこよさもアリじゃね?」

今までのウルルは、恥をかいたり、つまづいたりすると諦めていた。

しかし、成長したウルルは、自分のことを客観視し、今のままではダメだと気付いたからこそ、自分を変えるため、アカペラを続けることを選んだのかもしれない。

ウルル「自分語り、カッケーっしょ。」

今までウルルは、自分の失敗談や本音を語ることを、恥やキモいと感じていた。

しかし、今は自分の過去を語ることをカッコイイと言っている。
これは、変わろうとしていく中で、人に話せるほどに、なりたい自分になってきたことを表現しているのではないかと考えた。

1年生3人の相談に乗るアイリとレイレイ

そのままでいいと言うアイリと、改善点を指摘するレイレイ

今までレイレイは、アイリが説明しようとしたことを補足したり、アイリのやることを妨げたりすることはなかった。

しかし、今回はそのままでいいというアイリの考えを完全に無視して、改善点を指摘した。

これはつまり、レイレイアイリについていくことをやめ、上を目指すことを決めたということだと考えた。

レイレイ「アイリも変わってみてもいいんじゃない?」

これは、レイレイがまだアイリ一緒にアカペラをやりたいという気持ちがあるからこそ出た発言だと感じた。

高校で終わりでいいと考えているアイリと、これからもずっと音楽を楽しむことはできない。

しかし、アイリが変わって高校を卒業した後もアカペラを続けていこうとするならば、きっとレイレイアイリについていくのだろう。

レイレイはきっと、アイリが本気でアカペラを練習して、上を目指すことを望んでいるのだろう。

アイリ「変われないよ、私は」

レイレイの気持ちに気づいているのかいないのか、アイリは、はっきりと「変われない」と言ってしまった。

それを聴いたレイレイは、残念そうな顔をした後、何かを決心したような反応をした。

ここでParabolaに入るという決心がついたのではないかと考えた。

アイリはなぜ「変わりたくない」や「変わらない」ではなく

「変われない」と言ったのだろうか。

アイリの考え方は、今が楽しければそれで良いという考えで、「高校が人生のピークならば、それで終わりでいい」という考え方なのは知っているが、変わろうと思えば変われるのではないだろうか。

「変われない」と発言したのは、何か他に理由があったりするのだろうか?

屋上で話すウタとムスブ

ここでは2人が、登校日ライブの時を反省していると感じさせられた。
そして、その上で2人とも部活動をやめたくないと思っているのだと感じた。

ウタ「一緒に練習は、やっぱりしない?」
ムスブ「そうね。イライラしたくないし」
ウタ「うん。わかった」

言葉はきついけれど、ムスブもきっと、みんなと喧嘩をしたくないと思って言っていることなのだろう。

ウルルクマちゃんが練習を頑張っていることも分かっているし、部活や音楽を楽しむことも正解の一つだということも分かっている。

しかし、自分の中の正しさと食い違ってしまうと、どうしてもイライラしてしまう。
だからこそ、自主練という選択をしたのかもしれないと考えた。

ウタも、それを理解しているからこそ、無理に練習に誘ったり、イライラするというムスブの言葉に反論したりしなかったのだろう。

前回のParabolaのメンバーに会いに行った時に学んだ、「理解できないということが理解できた」というのは、この様なことなのかもしれない。

唐突なムスブの謝罪

ムスブがここで謝罪するとは!
ウタも驚きを隠せていないw

きっとムスブも、ずっと疎外感や罪悪感を感じていたのだろう。
そして登校日ライブの件も、すごく反省している。
だからこそ、自主練をしていても一緒に部活をやりたいと言われ、罪悪感が膨れ上がってしまったのだろう。

ムスブが謝罪した理由

ムスブは自分が部活動にいてはいけない存在だと感じている。
それは、どうしても音楽に妥協したくない生き物だから。

それでも部活を辞めないのは、プロのシンガーであるムスブの母親が、ムスブがシンガーとして大成するために必要なものが部活にあるというからだ。

ムスブの母の気持ちが少しわかると言ったウタ

ムスブブチギレw

そりゃ、自分が本気で悩んで分からないことを、自分より下手な人が分かるとか言ってたら怒るか。

怒っているムスブに、引くこともなく、それでも分かると言うウタ。度胸ありすぎw

ウタが分かると言ったのは、部活を楽しんでほしいという部分だった。

ムスブの母親もきっと、ムスブに部活を楽しんでもらいたいと思っており、その気持ちがウタにも分かるということなのだろう。

決して、ムスブシンガーとして大成するのに足りない物が分かると言ったわけではなかった。

それに気付いたのか、ムスブもそれ以上起こることなく、アカペラを楽しいと思わせると言ったウタに「楽しみにしている」とだけ言って去った。

ムスブも、アカペラを楽しみたいという気持ちがあるのだろう。

文化祭当日

控え室にあわてて飛び込んでくるウタとクマちゃん

大安でよかったな〜。
とか思ってたらいきなりドタバタw

ウタは可愛いけど、クマちゃんのその格好で、少し震えた低めの声は迫力がすごいw

ムスブ「怖いものがあるから、練習来なかったんでしょ。」

思っていた以上に、ウルルの言葉がムスブに効いていたんだと最初は思った。

しかし、おそらく本当に怖いのは、あのまま部活を崩壊させてしまうことだったのだろう。
中学の時のことがトラウマになっているのかもしれない。

ウルルもそのことに気付いたのか、登校日ライブの時は自分が悪かったと謝罪した。

演奏本番

始まって早々、素人の自分が聞いても登校日ライブと比べて、格段に上手くなっている!

そして、この曲を初めて聞いたけれど、ムスブがラブソングを歌うのは予想外だったw
ギャップがあるけど、これはこれですごく良い。

1曲目が終わり、一人だけ違うところを見て何かを考えるアイリ

何かに気付いたのか。

ハイタッチをするウルルとムスブ

どうやらウルルの演奏は、ムスブの合格点に届いたらしい。

ハイタッチの後、ムスブが微笑んだことからも、ムスブもアカペラを楽しいと思ったのだろう。

個人的にはここで、2人は本当の意味での仲直りができた。そして、認め合えたと思った。

2曲目 演奏開始

登校日ライブと同じ『ガーネット』だ。
これも、登校日ライブのシーンを見返すまでもなく、格段に上手くなっている。

途中で回想に入る演出も、今までの集大成という印象でとても良かった。

2曲目 演奏終了
ムスブ「リズムも揺れるし、みんな好き勝手するし、ボイパもノリでやり出すし…」
ウタ「でも、楽しかったよね?」
ムスブ「…」

きっとムスブ的には、課題点ばかりの演奏だったのだろう。
それでも、どうやらアカペラを楽しむことはできたらしい。

ムスブ「ウタ。 あんたの言ってたこと分かった。
    アカペラってミルフィーユだわ。」

いや、分からんw
どこで、ミルフィーユだと思ったのだろう?
1人では完成しない。的なことなのだろうか?

再び屋上で話すウタとムスブ

アカペラが向いていると言われるウタ

いつも、周りの目を気にして、迷惑にならないように、その場に馴染むように生活してきたからなのか、ウタの声は周りと調和しようとするらしい。

ムスブがここまで人を褒めるのは予想外だった。
そしてムスブとは思えないくらい、凄く優しい表情と声をしている。

ムスブ「今日の演奏は無駄とは思わない。将来振り返って思い出す。」

もしかしたら、今回の演奏で母親の言っていたシンガーとして大成するために必要なものを見つけたのかもしれない。

ムスブにバケモノと呼ばれるレイレイ

ムスブ「じゃあ気づかなかったの?
    居たでしょ。私以上に、バケモノが。」

きっとレイレイのことを言っているのだとすぐに分かった。
しかし、ムスブ自分以上のバケモノと呼ばせるくらい、レイレイに実力があったことに驚いた。

正直、今回の演奏中は1年生達にしか注目していないこともあり、レイレイの凄さには、全く気が付かなかった。

しかし、ウタもピンときていないとこを見ると、やはり玄人にしか分からない凄いことをしていたのかもしれない。

夜に屋上で話すアイリとレイレイ

レイレイが自分の本当の実力を隠していたと知ったアイリ

正直、アイリは、レイレイがParabolaに勧誘されるくらい上手いということを知っているのかと思っていた。

しかし、本当に知らなかった。

今回のライブで1曲目の終わりに何かを考えていた。
そして、2曲目の最中に凄く驚いた表情をしていた。

きっとこの時に、レイレイの実力に気がついたのだろう。
2曲目は特に登校日ライブの時と比べることが出来たから、分かりやすかったのかもしれない。

レイレイが実力を隠していた理由

実力を隠していた理由は、アイリとずっと一緒にアカペラがしたかったから。

しかし、隠すのを辞めたということは、一緒にアカペラをすることを諦めたということだ。

Parabolaに入ることを告げたレイレイ

やはり、レイレイはParabolaに入ると決めたらしい。
おそらく、決意を固めたのは、1年生3人の相談に乗った時だろう。

ずっとアイリとアカペラを続けて行きたかったが、アイリに「高校で終わりでいい」や「変われない」と言われ、アイリに合わせることを辞める決意をしたのだろう。

レイレイにとってのアカペラは、きっとアイリと一緒に成長していくものだったのではないだろうか。

だからこそ、これ以上成長しないと明言したアイリと一緒にアカペラをし続けても、意味がないと考えたのではないかと思った。

レイレイのことを話すParabolaメンバー

タマ「正直、高校卒業まで待てばいいじゃんって私は思うけどね」

タマいいやつじゃん。見直した。

もしかしたら、周りに興味があまりないだけで根はいいやつなのかもしれない。

ゾイ「部活動、いい思い出にしてあげたかったんだけどね〜」

これらの話を聞いて、キッカは何を思っているのだろう。

ウタが悲しむだろうとは、気がついているはずだ。
しかし、ミズキを止めようとしないのは、それ以上にParabolaを優先しているというこのなのだろうか。

第9話の感想

今回は1年生全員の成長とその結果が描かれた回だった。
また、1年生の物語の終わり2年生の物語の始まりという印象を受けた。

これまでは、それぞれが成長していく過程が描かれていた。
そして今回は、ウルルとムスブの仲直りムスブがアカペラの良さに気づく全体の演奏のクオリティが上がる、という結果が描かれていた。

これらで、分かりやすく1年生メンバーの成長が分かりやすく感じられてとても良い回だと思った。

そして、1年生の物語の次は2年生の物語が始まった。

本当にレイレイは、Parabolaに入ってしまうのか。
レイレイの考えを聞いたアイリは、これからどうするのか。
1年生達には、いつ、どのように伝えるのか。
先がとても気になる。

個人的には、レイレイが入ったParabolaの演奏を1度聞いてみたいw

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