はじめに
この記事では、『千歳くんはラムネ瓶のなか』第6話をもとに、登場人物の行動理由や心理を深掘りしながら、「なぜこの行動をしたのか」「何を考えていたのか」を考察しています。
単なる感想ではなく、作中の描写・セリフ・過去回の行動から
主人公・七瀬・成瀬の関係性を丁寧に読み解く内容になっています。
※ネタバレを含みます。
7組の成瀬智也
どうやら成瀬は七瀬に好意を持っており、千歳に七瀬のことを聞きにきたらしい。
秘密の関係をバラしてしまう
ここで千歳は、七瀬との秘密のはずだった偽恋人関係をばらしてしまう。
七瀬がストーカーに遭っている今の状況で、七瀬に好意を持っている相手というのはとても怪しいように思えるが…
後半で、付き合いたいなら話かけろと言っていたので、今の七瀬に好意を持った状態で近づかせないためではないだろう。
純粋に偽恋人の関係で傷つかせないようにしたのか、ストーカーの可能性を考えて自分の近くにおきたかったのか。
すごく怪しいのに、いきなり秘密をばらして大丈夫だったのだろうか…
成瀬の行動の違和感
成瀬を怪しい目で見ると、いくつか違和感が見つかる。
最初の健太をどかそうとした行動。
健太を弱い立場の人だと見極めて、「ちょっと外してもらってもいいかな?」と圧をかけているようにも見える。
無意識に自分が上だと思っているタイプなのかもしれない。
そして、逆に千歳に言われたから、健太に謝罪したようにも見える。
千歳のことは対等、もしくは上の立場だと思っているのかもしれない。
また、七瀬のことでも違和感がある。
入学式の時に一目惚れしてからずっと好きだったらしいが、七瀬のことを色々教えてとも言っており、これもまたストーカーっぽさを感じる。
どれも、偶然で起こりうる範囲だが、成瀬を疑うほど怪しく見えてきてしまう。
成瀬に握手を求められて少し睨む千歳
もしかしたら、千歳も少し怪しんでいるのかもしれない。
心配をかけたことによって説教される千歳
成瀬と別れた後、柊と内田に説教された千歳。
前回、千歳がチンピラに絡まれに行き、殴られそうになったことについて怒っているらしい。
もしそれ以外方法がないなら、「黙って見てることしかできない痛みに耐えるから」事前に相談して欲しいとまで言っている。
それを聞いた千歳は、誠心誠意謝罪しているようにも見える。
自分が傷つくことが、他人も傷つけるということを本当の意味で理解しているのだろうか。
屋上で明日姉に進路相談
今回の件を明日風に話すと、明日風は千歳に
「君がとても素敵で不確かなところはね、なんでも自分一人でできると思い込んでいて、事実何でもできてしまうとこ。
君の生き様には、いつでも誰かがいるようで、本当は自分しかいない。
だけど、いつも自分しかいないようで、本当は誰かがいる」
と言っていた。
「なんでも自分一人でできると思い込んでいて、事実何でもできてしまうとこ」
これはそのままの意味だろう。
千歳は自分ではなんでもできると思っている。そして今まで失敗をしたことがないからこそ、自分ができないことがあることを理解していないのではないだろうか。
そして、
「君の生き様には、いつでも誰かがいるようで、本当は自分しかいない。」
これは、千歳の目指す人間像の話ではないだろうか。
千歳は、いつでも自分がなりたい自分を見ていて、普段から理想の自分がやるべき行動をしているため、そこに他の誰かはいないのだろう。
そして、
「だけどいつも自分しかいないようで、本当は誰かがいる」
これは、千歳目線ではなく千歳を客観視した目線での話ではないだろうか。
千歳は自分しか見ていないが、周りの人は千歳の周りに常にいるということではないだろうか。
七瀬との帰り道
ここではまた、七瀬は少し弱音を見せた。
「そう、私は七瀬なんだよ、千歳。好意以前で友情未満の、私の特別は相手の特別じゃないかもしれないっていう、ただそれだけのちっぽけな感情
自分だけが違うんだと思っていた女の子の小さな敗北」
千歳「軽い冗談で交わしたかったのに、それができなかった。同じことを考えていた自分に気づいてしまったから。」
ここ会話が今回の第6話で1番難解だった。
「私は七瀬なんだよ」とはどういう意味なのか、「同じことを考えていた」とは何なのか。
私はこれを七瀬と千歳は似ているが、全く違うということを言っていると考えた。
千歳目線からすると七瀬は、自分に似て理想の自分に従って動いている人。明日風は、自分の理想に1番近い自分より上位の人。という存在だろう。
しかし、七瀬目線からすると千歳は、自分によく似ており千歳のことを理解している、理解できる特別な存在だと思っていた。
しかし、そんなところに、明日風という自分とは違った、しかし自分より千歳の特別な存在であろう人を知り、敗北を感じたのだろう。
そして、「私は七瀬なんだよ」というセリフは、私は千歳の特別な存在ではなく、千歳とは関係のない七瀬悠月という個の存在であるという意味ではないだろうか。
そして、「同じことを考えていた」とは、千歳も七瀬のことを自分と似た人間としてではなく、自分とは違う七瀬悠月という個の存在であると考えたのではないだろうか。
実際に、七瀬は千歳と違い、人に助けを求めたり、たまに自分の感情に正直に動いたりする。
ここで2人は似ている人から、似ていそうだが全く違う人という認識になったのかもしれない。
成瀬との電話
成瀬が七瀬を明確に好きになったきっかけは、鞄の中身を落としてしまった時に助けられたことが気かけだった。
その話を聞いた千歳は、その七瀬の行動のことを
「無視して通り過ぎる七瀬柚木ではありたくなかっただけだ。」といった。
これも理想の自分に従った行動ということだろう。
そして千歳は成瀬にアドバイスをした。
「本気で柚木と付き合いたいなら、ちゃんと話しかけて関係を持て。あいつのことを知って、知るたびに思っていたのと違う一面が見えてきて、それでも大好きだと思ったらちゃんと気持ちを伝えるんだ。」
実際にそうだろう、七瀬の彼氏と名乗っている人にわざわざ話しかけに行くほど七瀬のことが好きなのに、今まで七瀬に話しかけに行っていないのは少し不自然だ。
そして成瀬の返答は
「ありがとう、もう少し七瀬さんを知るために努力してみる。」というものだった。
七瀬さんを知るために話しかけてみるのではなく、知る努力をするといった。七瀬のことを知る努力とはどんなものだろうか。
電話の後、千歳は天井を見上げ何かを考えていた。
やはり千歳も成瀬を疑っているのだろうか。
2通の封筒
七瀬の元に送られてきた2通の封筒のうち、1通の写真は1年生の時の七瀬が映っていた。
この写真は学校で撮られていたものだ。
ということは、学校関係者の可能性が高いだろう。
さらに1年生の頃の写真ということは、今の1年生の中に犯人はいないだろう。
また、1年生の写真からでそれ以前がないため、犯人は七瀬が1年生の時から七瀬に恨みや好意を寄せている可能性が高い。
となると、なおさら成瀬が怪しいように感じてしまう。
元野球部のクラスメイトとその女友達。(彼女?)
元野球部のクラスメイトとその女友達が七瀬のいるバスケ部の試合を見にきていた。
だいぶ怪しいが、二人とも少し不機嫌そうな顔をしていたのが少し気になる。
七瀬のバッシュがなくなったことを知った千歳は七瀬のバッシュを探し始めた。
柚木の私物が欲しい場合は持って帰っているが、嫌がらせ目的の場合は、おおごとにならないよう、今日が終われば見つかりやすい場所に置くはずだ。
結果的に嫌がらせ目的だったのか、弓道場の中に捨てられていた。
犯人は元野球部のクラスメイトなのだろうか。それともストーカーと関係があるのだろうか。どちらにしろなぜ嫌がらせをするのかがよくわからない。
ストーカーとは関係のない単純な妬みだろうか。
まとめ
今回の第6話では、
成瀬が怪しいということ、そしてストーカー行為と嫌がらせの話が印象に残った。
また、成瀬が今になって七瀬の情報を絵始めたのは偶然だろうか。
ストーカー行為はおそらく七瀬が1年生の頃から始まっていた。
最近多発している嫌がらせ行為はストーカーと関係があるのだろうか。
この考察がどこまであっているのか、今後の展開が楽しみだ。
次回は第7話も考察していく。
【前回までの考察】
▶︎1〜5話までの千歳についの考察はこちら



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