【千歳くんはラムネ瓶のなか】第7話を考察

アニメ感想・考察

はじめに

第7話では、事件の進展よりも「人の心」に焦点が当たった回だった。
とくに上村亜十夢七瀬悠月、そして千歳朔自身の内面が、これまで以上に丁寧に描かれている。

ここからは、
まずは、なずなとアトムの人間像と立場の考察。
そして、千歳の心情や考えの考察をしていく。

ただ、アトムとナズナは呼ばれ方も複数あり、印象が曖昧なまま見ている人も多いと思う。
そのため、この2人の情報の整理からしていく。

上村亜十夢・綾瀬なずな とは?

上村亜十夢(うえむら あとむ)

千歳のクラスメイト。
中学時代は野球部だったが、千歳の圧倒的な実力を前に野球を辞めている。
現在は野球部には所属しておらず、普段は綾瀬なずなと行動を共にしていることが多い。
また、不登校だった健太が千歳と親しくしていることに反発し、健太に絡んでいた過去がある。

綾瀬なずな(あやせ なずな)

千歳と同じ学年のギャル。
中学時代はバスケをしており、それなりの選手だったらしい。
現在はバスケを辞めており、アトムと一緒に行動している場面が多い。
アトムが健太に絡んでいる時も、アトムと一緒にいた。

今から帰るところのアトムに話しかける千歳

このシーンでは、ヤン高ナズナアトムについてさまざまな情報を得ることができた。

・ナズナは中学時代、バスケでそれなりの選手だった。
・試合が終わるとナズナはさっさと帰った。
・アトムにはヤン高に知り合いはいないが、ナズナの友達がヤン高に通っている。

なずなとヤン高の関係

高校になって、ナズナがバスケを辞めたのは何か理由があるのだろうか。

もし、アトムが千歳の圧倒的実力にここを折られたように、七瀬の圧倒的実力によって心が折れたのなら、七瀬を逆恨みし、悪質な悪戯をする理由はある。

そして、ナズナが悪戯の犯人だとしたら、試合に負けて悔しがる七瀬の顔を見にきたのだろう。
それができなかったからさっさと帰ったのではないだろうか。

さらに、ナズナの友達がヤン高に通っているらしい。

ヤン高の友達に協力して、なずなが七瀬に嫌がらせをしたのだろうか?

千歳もその可能性を考えただろうが、その関係を裏付ける情報が足りなさすぎる

アトムの人間像

このシーンではアトムの立場や人間像も少しわかった。

アトムはナズナのために興味のないバスケの試合観戦に付き合っていた。
また、なんだかんだ千歳の質問には答えてあげている。
千歳と楽しそうに話して、ふと我に帰り目をそらす場面もあった。

私はこのシーンで、アトムは「根は悪くない子供」という印象になった。

これまでの情報でもあったように、
アトムは千歳の圧倒的な野球の実力に心を折られて野球を辞めている。

しかし、千歳のことを恨んでいるわけではない。
むしろ、千歳のことを尊敬だったり、自分より上の存在という感情を抱いているという印象だ。

だが、主に野球で尊敬していた千歳が今は野球をしていないことに拗ねているのではないだろうか。

今の千歳も尊敬しているが、自分の一番好きだった千歳ではない。
だからこそ、普段の千歳のどっちつかずの態度や友達と戯れているだけの千歳に
モヤモヤして拗ねている

千歳のことを好いているからこそ、千歳と話していて、嬉しいし、楽しい。
だけど、今の千歳はある意味では嫌い

その感情が、
「千歳と楽しそうに話して、ふと我に帰り目をそらす」
という行動を取らせたのではないだろうか。

「まだピースが足りない」

アトムの話を聞いた後、千歳は「まだピースが足りない」といった。

これは、ナズナが犯人と決めつける証拠がないということだろうか。

青海とベンチで話す

青海「もし無くなったのは私のバッシュだったら、同じように探してくれた?」

千歳「どうだろうな。青海ならそんなことより試合見てけー!っていいそうだ。」

千歳「けど、柚木にマッサージを頼まれても多分やらないだろうな。これは春だけだ。」

青海「そうなの?」

千歳「あっちはエロすぎて、どこ触っていいのかわからん。」


青海に残念な、悲しい思いをさせないように「これは春だけ」と言ったのだろう。

さらに、ガチな恋愛的展開にならないように冗談で流しているという印象を受けた。

このシーンでは、千歳の人を傷つけないようにする性格の反面、
踏み込んだ質問でも受け流してしまう性格が出ていた。

8番らーめんにて千歳・七瀬・青海

「実行犯はヤンこうの連中じゃないかもしれないな。弓道場なんて、外部の人間が咄嗟に思いつく場所でもない。」

反応的に、七瀬はわかっていた風だ。

青海「ストーカーは、うちの高校の人かもしれないってこと?」

千歳「いや、ヤン高が噛んでいるのはほぼ間違いないと思う。ウチに協力者がいるかもしれないって話だ。」

千歳は、ストーカーはヤン高の人だと思っているらしい。

つまり、成瀬がストーカーの可能性を考えていないということだ。

青海「そういえば今日、綾瀬と上村来てたよね?」

  「千歳はしゃべった?」

千歳「俺にそんな余裕あったと思うか?」

  (今はまだ、アトムからまた聞きした情報を伝える段階じゃない)

嘘は言っていないが、ナズナの友達がヤン高にいるという情報を伝えていない。

「伝える段階じゃない」というのは、

・綾瀬がストーカーの協力者という証拠がない。
・無駄に不安を煽るだけ。
・アトムの情報が間違っている可能性もある。

ということだろうか。

今回はこの「相談しない」という判断が正しかったかもしれないが、
この判断が千歳が前回明日風に言われた

「なんでも自分一人でできると思い込んでいて、事実何でもできてしまう」

「君の生き様には、いつでも誰かがいるようで、本当は自分しかいない。」

ということに関係してきている気がする。
千歳はアトムから聞いたことを”みんなと相談して考える”のではなく、自分1人で考えて行動している。

ゲーセンでエアホッケー

青海「そうやって澄ましたプレー続けて、あん時みたいに負けてから後悔すんなよ!」

基本、ほのぼの日常シーンだったが、このセリフだけは少し気になった。

七瀬は過去に”積極的に行動せずに失敗して”、後悔した過去があるのだろうか。

夏祭りに訪れた千歳と七瀬

七瀬の浴衣姿を見て

なぜだか急に感傷的な気分が込み上げてきた

珍しく千歳の本音の感情が語られた。

感傷的とは、悲しみや切なさ、懐かしさといった感情になり、
感情が揺さぶられる・涙もろくなると言った様子のことだ。

あとで、判明するが、このシーンで千歳は”切なさ”を感じている。

なぜ、千歳は七瀬の浴衣姿に切なくなったのだろうか。

結論は分からない。

ただ、1つ仮説を立てるとするならば、

千歳は、七瀬の好きという気持ちに応えてあげられない

だからこそ、自分のためにオシャレや努力をしてくれている七瀬に、
申し訳ない気持ち”や、何もできない自分の”無力さ”を感じているのではないだろうか。

「ア〜レ〜、ってやりたくなるほどよく似合ってるぞ」

また、冗談で流しながらしっかりと七瀬を褒める千歳

これにより、七瀬は褒められて嬉しくなるが、恋愛的展開にはならない

おそらく、千歳はわざと恋愛的展開にならないようにしているのだろう。

「男子で浴衣持ってるって珍しいね?」

「去年ある人に押し付けられたんだよ。」

ある人とは、誰だろうか。

今後、登場してくるかもしれない。

手を繋いで祭りを回る千歳と七瀬

せっかくのハレの日だ。これくらいは、神様だって見逃してくれるだろう。

前回は七瀬と手を繋ぐことを断っていた千歳だが、今回は手を繋いだ。

「見逃してれる」ということは、少しだけ罪悪感があるのかもしれない。

やはり、七瀬の好意に応えてあげられないことへの罪悪感だろうか。

神社の横で話す2人

このシーンでは、おそらく今までで1番千歳の本心が見えた。

ぼんぼりの灯りに照らされた、その無邪気な横顔を見ていると、やっぱり俺は、
鳥居の前で悠月を見た時と同じようにとても切ない気持ちが込み上げてきた。

今胸の中に渦巻く感情だとか、祭りの匂いだとか、人々の幻想だとか、
そういうもの全部含めたこの瞬間を切り取って、
永遠に保存できないことが、どうしようもなく寂しく思えたのだ。

それでも、この感情に名前をつけるのは、きっとまだ早い

ここで、先ほどの感傷的な気持ちとは、切なさだったことがわかる。

七瀬の横顔を見て、”この瞬間を切り取って、永遠に保存できない”ということが寂しいと思った。

つまり、七瀬の好意に応えてしまったら、この幸せな空間が”終わってしまう”ということなのではないだろうか。

しかし、”この感情に名前をつけるのは、きっとまだ早い”といっていることから、千歳が七瀬のことを”好きではない”わけではない、のではないだろうか。

千歳はまだ、恋を自覚したことがなく、恋という感情を理解していないため、今の気持ちに名前をつけられないということだろうか。

悠月が笑って俺も笑う。俺が笑って悠月も笑う。時々、ラムネの瓶もカラカラと笑った。

逆さまになった世界で、カラフルな夜が揺れている。
飛び回る男の子も、おめかしした女の子も誰一人、上下の違いなんて気にしていないみたいだ。

上下の違い”というのが少し引っかかる気がするが、今の”幸せな空間”を表しているのだろうか。

悠月も俺も、祭りの空気に当てられてのぼせているのだろう。明日になったら、ここがどこにでもある小さな神社に戻っているように、この熱も、きっと綺麗に引いている。

だからもう少しだけは、このまま浮かれていてもいいかなと思った。

わかりやすく、千歳の感情だ。

千歳は、今この時間がとても幸せなのだろう。

のぼせている”というのは、普段の理想の自分ではなく、素の自分が出つつあることを表しているのかもしれない。

夫婦銀杏の木(めおといちょうのき)

なんとなく、何を求められているのかがわかった。

おそらく、”木に手を当てて欲しい”ということではなく、

一緒に2人の関係が進展することを願ってほしい”ということだろう。

俺は悠月を見つめて、見つめ続けた。
目を瞑っていたところで、何を願えばいいのかわからなかったから。

千歳は七瀬との関係がこれ以上進展することを望んでいない
そのため、恋愛にご利益があるとされるこの木に、願うことが何もなかったのだろう。

見つめられていることに気づいて、少し悲しそうにする悠月。

おそらく、七瀬もそのことに気づいたのだろう。

元々分かっていたとしても、自分との関係の進展を望んでいないということを目の当たりにして、悲しくなったのだろう。

「なんかこれ、夫婦の木ってより、二股の木って感じだな」

そんな七瀬の感情を察してか、また冗談で流す

こんな時、俺は茶化して誤魔化すことしかできない。
きっと悠月だって、これ以上踏み込むことはできないし、その気もないだろう。

七瀬の気持ちに応えることはできない千歳。
そして、それに気づいた七瀬も、千歳の望んでいないことを強要できないということだろう。

ヤン高の奴らに絡まれる

このシーンでは千歳の感情が、いつもより表に出ていた。

背中を蹴られてキレかける千歳

千歳にしては沸点が低いように感じた。

それは、祭りの雰囲気に”のぼせていた”ため、素の自分が出やすくなっていたからだろう。

そのせいか、七瀬の足がでていることに気づくのが遅れている

柳下に怯えている悠月を見て、再度キレかける千歳。

大丈夫。頭に登った血は下がった。クールに行こう。

一度落ち着きを取り戻した千歳だったが…

柳下「知らないだろ。こいつが怯えて泣いてるとこ、最高に来るんだよ」

千歳(あ〜 もういいかな。 一歩踏み込んで、鼻っ面に一発。
それでこの不愉快な時間を終わらせられる。
たとえそれが、千歳朔らいしやり方じゃなかったとしても。)

1度下がった頭の血がまた上った。全くクールに行けていない。

そこで、柊と内田との約束を思い出す。
このおかげで、いつもの理想の千歳朔に戻った。

このシーンは前回明日風が言っていた、
「だけどいつも自分しかいないようで、本当は誰かがいる」
ということに関係しているのではないだろうか。

そうだったな。今じゃないし、こうじゃない。

今じゃない”というのは、
怯えている七瀬の前で、喧嘩なんてするものでもないし、喧嘩中七瀬を守る人もいない

こうじゃない”というのは、この場を解決する方法は喧嘩じゃないということだろう。

「助けて!おまわりさ〜ん!!!!」

「富士高の優等生が、ヤンキーに絡まれてますよ〜!」

ちゃっかり自分たちのことを優等生といっているあたり、千歳の余裕が戻ってきたように思える。

柳下たちが去った後

少しくらい笑ってくれたらいいなと思っていた悠月の口元は、固く結ばれたまま、祭りの幻想から離れた夜の暗がりを、その瞳に映していた

七瀬の瞳に光がなかった。ということだろう。

いつも、クールで気高い七瀬悠月が、冷静を取り繕うことができなくなるまで追い詰められた。

前回千歳は、七瀬の”空元気さえ空っぽになってしまう前”に、対処したいと言っていたが、それはもう無理かもしれない。

そうなると、千歳の理想である完璧に解決するということは失敗となり、もしかしたら千歳が1人では解決できない最初の事象になるのかもしれない。

これは明日風の言っていた
「君がとても素敵で不確かなところはね、なんでも自分一人でできると思い込んでいて、事実何でもできてしまうとこ」
というセリフに関係してきているのかもしれない。

ストーカーの犯人

千歳は、柳下のことを「鶏頭に命令した先輩」と言っており、
ストーカーの犯人とは言っていなかった。

柳下がストーカーの犯人だと思っていないのだろう。

確かに、七瀬に好意を寄せている人間が”陰湿な嫌がらせ”をする必要はない。
バッシュの件も、恐怖を煽るというより困らせることが目的に感じる。

さらに、七瀬の盗撮写真は、学校内で撮られたものもあり、部外者が犯人とは思いにくい。

柳下の発言からして、中学の頃から好意を寄せていたのだろう。
なのに、今更監視をつけ始めるのも、
1年生の頃から七瀬を盗撮しているのもストーカーの犯人とすると、違和感がある。

むしろ、本当のストーカーの犯人に乗せられて監視などを実行しているのではないだろうか。

そうなると、やはり成瀬が怪しく感じられる。

まとめ

第7話では、綾瀬なずな上村亜十夢が少し、フォーカスされた。

また、珍しく千歳の感情や過去が語られた回であり、千歳の素の部分が垣間見えた。
また、重要そうなキャラクターである、柳下先輩が登場したが、ストーカーの犯人とは考えにくい

・本当のストーカーの犯人は誰なのだろうか。
・七瀬は過去に何があったのだろうか。
・千歳は今回の件で、何か成長するのだろうか。行動を起こすのだろうか。
・綾瀬はストーカーの件とどう関係しているのだろうか。

今後の展開が楽しみだ。

次回は第8話も考察していく。

▶ 千歳朔という人物を考える軸
1〜5話の考察はこちら

第7話の感想

※ここからは、ただの個人的感想になります。

第7話を見て思ったことは

・アトム結構可愛くね?
・千歳がイタい
・千歳かっこいい

ということ

アトムが千歳のことをそこまで嫌っていないということは、前から分かっていた。
だが、千歳と話せて嬉しそうにしているところや、
綾瀬のためにバスケ観戦に付き添っているところを見て、子供だなという意味で可愛いと思ったw

自分の感情に従って怒って、拗ねて、笑顔になって本当に可愛い子供みたいだw

また、千歳が柳下に抱いていた

あ〜 もういいかな。 一歩踏み込んで、鼻っ面に一発。 
それでこの不愉快な時間を終わらせられる。
たとえそれが、千歳朔らいしやり方じゃなかったとしても。

というシーンでは、千歳がイタすぎて見てられなかった

いくらなんでも2対1で、七瀬を守りながら喧嘩で勝てるわけがない。
しかも、自分よりガタイがよく、喧嘩もし慣れていそうな相手にだ。

千歳は格闘技でもやっていたのだろうか。

しかし、最後の

「大切な女の前だからこそ、恥くらいかいて見せるのが男だろ。」

というシーンは珍しく千歳がかっこいいと思った

前回の第6話の考察はこちら

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